経営者向けAI入門

AI活用には16の段階がある|あなたは今レベルいくつ?経営者のためのAIロードマップ

公開: 2026-06-21 著者: コンプレッサー

「AIを使いこなしている」経営者でも、実はレベル4手前で止まっていることが多い。現役マジシャン経営者コンプレッサーが自身の試行錯誤を16段階に整理したAI活用ロードマップを公開。今の自分の現在地と、この先の未来が一枚でわかる。

高岡市倫理法人会主催「経営者のための初歩からのAI活用プチセミナー」告知チラシ(2026年6月29日・講師コンプレッサー)

「AIを使いこなしています」という経営者ほど、実はレベル4の手前で止まっている——。AI活用には16の段階があり、上達の最短ルートは「今の自分がどこにいるか」を知ることだ。本記事は、富山県でマジシャン事務所を経営しながら30以上の自作AIコマンドで会社を回しているコンプレッサーが、自身の試行錯誤を16段階のロードマップに整理したもの。2026年6月29日に高岡市で開催するAIセミナーのゴール「レベル4」を軸に、全体像を公開する。

高岡市倫理法人会主催「経営者のための初歩からのAI活用プチセミナー」告知チラシ。2026年6月29日19時開催、講師はプロマジシャンのコンプレッサー

なぜ「ツールの使い方」を覚えても意味がないのか?

結論:大事なのはツールではなく「AIの基礎力」だから。

セミナーの講師を引き受けて、まず考えたことがある。1時間という限られた時間で、AIをほとんど触ったことがない人たちに、何を渡すべきか。

ChatGPT、Gemini、Claude——ツールの操作手順を解説するのは簡単だ。でも、それでは意味がない。ツールは日々進化し続けていて、操作画面も使い勝手も数ヶ月で変わる。最近は「賢くなりすぎて、かえって扱いに戸惑う」モデルまで出てきたほどだ。

特定の操作を覚えても、すぐに古くなる。本当に大事なのは、自分の中に「AIの基礎力」を持つことだ。基礎力さえあれば、極論どのツールを使っても同じように使いこなせる。

マジックでも同じことがある。新しい道具を覚えるより、「相手が何を期待しているか」を読む基礎が効く。AIに指示を出すのも、まったく同じだった。

AI活用ロードマップ:16段階の全体像とは?

結論:大きく3つのゾーン、全16段階に分かれる。

いろいろな経営者と話すなかで知識を整理し、今回の講演に合わせて自分なりに16段階へ落とし込んだ。分類の仕方は人それぞれだが、これは「初歩から本格活用まで」を一枚で見渡せる地図として作ったものだ。

大きくは AIチャット活用 → AI本格活用 → AIエージェント活用 の3ゾーンに分かれる。

🟠 ゾーン① AIチャット活用ゾーン

Lv 段階 内容
0 AIをまだ使っていない 「難しそう」「何を聞けばいいか分からない」「もっともらしい誤りが怖い」という段階
1 AIに質問している 質問や簡単な相談はするが、まだ検索の延長として使っている
2 AIに文章を作らせている メール・案内文・SNS投稿・あいさつ文などのたたき台をゼロから作らせる
3 AIに情報を整理させている 会議メモ・資料・PDF・文字起こしを読ませ、要約・分類・議事録化させる
4 求める出力形式で出させている ★今日のゴール 表・メール文・スライド構成・台本・チェックリストなど、欲しい形で出力させられる
5 音声入力でAIと会話している キーボードだけでなく、音声で会話しながら考えを整理・文章化する
6 コンテキストを残し、渡せるようにしている 相手・目的・背景・条件・見本・判断基準を残し、次のチャットへ引き継ぐ

🔵 ゾーン② AI本格活用ゾーン

Lv 段階 内容
7 仕事のインフラとして使い始めている お試しでなく自己投資として有料プランに課金し、上位モデルや深い調査を活用
8 自分のクローンを作る感覚がある 自分の考え方・文章のトーン・判断基準を渡し、代わりに文章を作らせる
9 複数AIを戦略的に使い分けている 目的・精度・速度・障害時のリスク分散まで含めて使い分ける
10 画像・音声・資料もAIで扱っている 画像生成・画像分析・文字起こし・資料読み取りが実務に入る
11 プロジェクト機能で継続的に使っている 単発で終わらせず、案件ごと・業務ごとに継続的な仕事場を作る

🔴 ゾーン③ AIエージェント活用ゾーン

Lv 段階 内容
12 AIエージェントに仕事を任せ始めている 答えをもらうだけでなく、目的を伝えてまとまった作業を任せる
13 得意・苦手・接続の必要性を理解している MCP・API・外部ツールと接続すればできる範囲が広がると理解している
14 AIと外部ツールを接続して仕事を動かしている メール・カレンダー・スプレッドシート・社内資料と接続し、業務フローに組み込む
15 複数のAIエージェントを同時に動かしている 調査・資料作成・チェックを並行させ、自分は方向性と最終判断に集中
16 AIアプリや業務システムを作って運用している AI前提で仕事の仕組みそのものを作り替える

ちなみにコンプオフィスでは、経理・SNS発信・出演管理までこのゾーン③で動かしている。その具体例はマジシャンが30以上のAIコマンドで会社を回している話にまとめた。

なぜ「レベル4」を最初のゴールにするのか?

結論:欲しい形で出力させられるようになると、AIが一気に「実務の戦力」に変わるから。

正直に言うと、「めちゃくちゃAIを使いこなしています」という人と話しても、その多くがレベル4まで来ていないように感じる。質問はできる、文章も作らせている。でも「自分が欲しい形」で出させるところまでは届いていない。

レベル4は、箇条書き・表・メール文・スライド構成・台本・チェックリストなど、自分の業務で本当に使える形にAIの出力を整えられる段階だ。ここを越えると、AIは「面白いおもちゃ」から「毎日使う道具」に変わる。

だから今回の初歩セミナーは、このレベル4を一旦のゴールに設定した。まず自分の現在地を知り、この先どんな未来が待っているかが見えること。それが最初の一歩として一番大事だと考えている。

主催者が「経営者こそAIを」と語る理由は?

このセミナーを主催する高岡市倫理法人会の竹平雄式 責任幹事は、開催にあたってこんな思いを語っている。

生成AIは単なる便利なITツールではなく、企業が生き残るための前提条件になりつつある。印刷、蒸気機関、自動車、インターネット。時代を大きく変えてきた技術と同じように、生成AIも世の中を根底から変えていく。これからは「知っている人と知らない人」「使っている人と使っていない人」の差が、かつてないスピードで広がっていく。

竹平氏が「経営者こそAIを使うべき」と考える理由は主に2つだという。

ひとつは、経営者の「右腕」として。新規事業のアイデア出しから、世の中のニュースが自社にどう影響するかの分析まで。一人では気づけない多角的な視点を、いつでも提示してくれる。

もうひとつは、「スピード」への対応。周囲がAIを使い始めれば、世の中の変化はさらに加速する。その波に飲まれないためには、自らもスピードに対応する術を身につけるしかない。

同時に、AIは決して万能ではない。できることと、できないことがある。技術の発達によって、これからの経営者に求められる「能力のあり方」そのものが変わり始めている。だからこそ、まずは知ることから始めてみませんか——というのが、このセミナーの出発点だ。

セミナー概要(2026年6月29日・高岡市TASU)

「経営者のための 初歩からのAI活用プチセミナー」の開催概要は次のとおり。

申し込みは主催の案内フォームから。経営者・リーダー・個人事業主・フリーランス、AIに興味のある方はどなたでも歓迎だ。

マジシャンとして、AIをどう見ているか

マジックは、目の前で起きていることが頭の理解を超える瞬間に、人の心を動かす商売だ。生成AIを触り始めて感じたのは、これが現代のマジックにとても近いということだった。

1分前まで考えていなかった作業が、言葉で頼んだだけで形になる。その驚きを、富山の経営者の方々にも体験してほしい。技術解説を聞いて終わり、ではなく、「自分にもできるかも」と思って帰ってもらえる時間にしたい。

まずは地図を広げて、自分の現在地を確かめるところから。AIマスターへの第一歩を、6月29日、高岡で一緒に踏み出せたらうれしい。

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よくあるご質問

AIの初心者でもセミナーについていけますか?

大丈夫です。今回のセミナーは「初歩からの」がテーマで、まだAIをほとんど使ったことがない方を対象にしています。16段階のロードマップでいうレベル4までを、わかりやすく楽しく解説する内容です。

ツールはChatGPT・Gemini・Claudeのどれを使えばいいですか?

どれでも構いません。大事なのはツールの使い方ではなく「AIの基礎力」です。基礎力が身につけば、どのツールを使っても本質は同じように使いこなせます。各ツールは日々進化し続けているので、特定の操作を覚えるより土台づくりが先です。

セミナーに必要な持ち物はありますか?

普段お使いのノートパソコン、またはスマートフォンをご持参ください。実際にAIを触りながら体験できる内容になっています。

経営者でなくても参加できますか?

参加できます。主催は高岡市倫理法人会ですが、どなたでもご参加いただけます。経営者だけでなく、リーダー・個人事業主・フリーランスの方も歓迎です。

レベル4の先に進むにはどうすればいいですか?

今回のセミナーでレベル4(求める出力形式で出させる)まで到達したら、次はコンテキストを残して渡す力(レベル6)、複数AIの使い分け(レベル9)、そしてAIエージェント活用(レベル12以降)へと進みます。コンプオフィスでは経営者向けのAI講演や業務改善AIアプリ開発の伴走支援も行っています。

コンプレッサー
コンプレッサー(高畑義光)

富山県のAIスペシャリスト/プロマジシャン(歴18年)/株式会社コンプオフィス代表取締役。自社の経理・情報発信・スケジュール管理を30以上のAI自動化コマンドで運営。経営者向けAI講演と業務改善AIアプリの企画・開発を提供。

AI講演・アプリ開発のご相談

商工会議所・法人会・経営者団体・企業の周年式典の講演依頼、業務改善AIアプリのご相談を受け付けています。